インフルエンザよもやま話3 「インフルお薬の裏事情」
皆さんがインフルエンザにかかったときに処方するお薬についてお話しします。
治療薬としてリレンザ(A型のみ)、タミフル(粉、カプセル)、イナビル(口から吸い込む)、ゾフルーザ(錠剤のみ)、ラピアクタ(点滴注射薬)などがあります。漢方薬の中から解熱剤として麻黄湯が処方されることもあります。小児科などで処方されることが多いのは古くから使われていて知名度は高いタミフルで、粉タイプもあって飲ませやすいというメリットがありますが、朝夕の連続5日間飲まないと充分な効果が発揮しにくいというデメリットがあります。リレンザも同じく5日間連続必要というデメリットがあります。イナビルは一度の服用(口から吸入)で済む簡便さがメリットですが、子供の場合はとくに小さいお子さんはうまく吸い込めなくて吐き出してしまうと充分な量にならないで効果不十分になるデメリットがあります。ゾフルーザは一度の内服で完結するという最大のメリットがありますが、錠剤タイプしかない(小さいですが)ので、錠剤が飲めないお子さんには利用できないというデメリットがあります。
しっかりと服用できれば治療効果はそれぞれほぼ同等のようです。
それぞれメリットとデメリットがありますので、処方する際にはよく相談して選ぶことにしています。剤形についてのご要望などがあると選びやすくなりますので、もしインフルエンザかなと思ったときには頭に入れておくといいですね。
首里の杜耳鼻咽喉科 安田忍
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